文化・伝統の基本は衣食住、日々の実生活を通じた文化伝承こそ。
箸使いに象徴される様に、芸道以前の基礎・根本となる。
和の衣:和装:きもの。
洋装と和装の相違はいかに。
・洋装は服に求める:曲線裁断・立体縫製
・和装は人に求める:直線裁断・直線縫い(基本)
きものは結んで着る服。
結びの知性・装飾性・芸術性・エレガンス・文化性こそ。
織+仕立て+結び=三位一体の高度な統合により成立する。
こうした和文化・和の心は、時を越え地域を越え普遍性を持つ。
モノはシンプルに、人にスキルを求める文化、価値観。
(日本人のほとんどが箸を綺麗に持てるという豊かさ、幸福の方向性。
これは大いなるヒントとなる。)
これにより、他者を追い落とさなくても、ことさらに差別化しようとしなくても、個としても社会全体としても豊かさ、文化性を感じつつ、みながそれぞれ幸福に暮らすことが出来る。
一部の特権階級のみならず、国民総体の豊かさレベルの向上こそが社会的リーダー、真のエリートの役割、矜持。
愛、和、優しさと正義。
和の政治、仁政は、日本の建て直しにおいて重要な鍵となるだけでなく、世界平和、文明史ステージUPにも繋がっていく。
結んで着る服きもの。
結びの合理、知性、エレガンス、芸術性、文化性。
理に適った結び、着装の所作は、それ自体で美しい奏で(かなで)、演奏、芸術となる。
着奏(ちゃくそう)、着奏で(きかなで)、結び奏で(むすびかなで)。
着装、結び途中の所作も、結び上がり、着上がりも。
そうした意味での「着奏家」。日本人なら、誰でもなり得る。
織+仕立て+着装・結び=三位一体の高度な統合。
このバランスにより破綻なく装いを成り立たせるのが和装。
精度高く、非常に心地好く(官能的に)装える。
そうした先人の蓄積、文化。
結べない者は、その模索、探究、伝統の意味を解せない。
色柄模様絵で着ることが出来ているつもりの和装となる。
・アイテムを足せばお洒落
・キラキラ・ふわふわをつければお洒落
・裏を見せればお洒落 等々
そうしたコーデ、工夫、自由、センス、個性。
プロ、作り手、売りて手、仕立て手、コーディネイター、編集者等でも同じく。
あらためて、結べるきもの、織・心地を解するきものこそ。